無農薬の米 「僕の前に道はない」

与久呂の日々
「僕の前に道はない」

「僕の前に道はない
僕の後ろに道は出來る
ああ、自然よ
父よ
僕を一人立ちにさせた廣大な父よ
僕から目を離さないで守る事をせよ
常に父の氣魄を僕に充たせよ
この遠い道程のため
この遠い道程のため」

(有名な高村光太郎の「道程」をそのまま引用しました)

中学校の時(おそらく)に習って、そのまま頭に残っていて、たまに流れて出てきます。
今日はご覧のような作業で、蘖(ひこばえ)の伸びた緑色の田んぼに黒々と「道」が拓かれて行くので、流れ出てきたのだと思います。

今年は6枚の田んぼで稲作をして、一昨日(11月9日)に2枚、そして今日2枚の田んぼの耕耘ができました。
無農薬で田んぼをする場合は、とにかく未分解のものを田んぼに残してはダメだと教わり、昨年はこのように秋のうちに起こす(耕耘することをこう言います)ことにした結果、それまでの年よりもだいぶ雑草に悩まされずに済みました。
「僕の前に道はない 僕の後ろに道はできる」
有機農業や自然農法に取り組んでいる人たちの人生も、そうだったと思います。

30年以上前にお世話になった有機農業の農家さんは、自分の代にそれまでの一般的な農法から有機に切り替えました。
一時は村八分になったそうです。
一緒に夏の田んぼで、大きく育ってしまった稗(ヒエ)を鎌で刈りとる作業をしました。
根本近くで切って稲の上に乗せて行き、後で回収していきます。
その時にヒエの穂の向きを外側ではなく、田んぼの内側に向けるように指示を受けました。
つまり、隣の田んぼにヒエの種が落ちないように気をつけています、という「メッセージ」です。
(そんなに気を付けなければいけないのか・・・と思いました)
また、数年前に自分の農産物を共同購入してくれているグループが解散になって、収入がゼロになった時のご苦労も話して下さいました。
「死」をも考えたそうですが「でもね、農家は生きられるとわかったんだよ」と豊かな田畑を見渡しながら、とても素敵な笑顔で、話して下さいました。

そのような沢山の道なき道を進んだ先駆者の後を、いま自分が歩いていることを自覚しています。
そして、ある部分ではそうだけど、多くの部分で、まだ「僕の前に道はない」です。
時代が変わり、社会が変わり、農法が変わり、自分が変わり、常に新しい事態が目に前にあります。

しばらく晴天が続いていて土が乾き、今のうちに田んぼを起きしておきたいなと思っていましたが、
週末のイベントの準備と出店作業でなかなかできず、でも週明けすぐに雨の予報・・・。

1枚目の田んぼでの作業途中で降り始めた雨は、2枚目の作業が終わる頃にはかなりの本降りとなり、すっかりずぶ濡れになってしまいましたが、無事に終えられました。

とても気になっていた作業が何とか終えられて、うれしかった。
見守ってくれていた天気に、自然に、感謝。
ありがとうございました。

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